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イベント報告
「離婚後の共同親権について」~考えよう!心配なこと、問題なこと~を開催しました

2月12日(月・祝)大阪の本庄会館で「離婚後の共同親権について」~考えよう!心配なこと、問題なこと~を開催しました。

講師は乗井弥生弁護士(女性共同法律事務所)
離婚後の子どもの養育に関わる現行法が、先月末に出された、「民法改正の要綱案」で、どう変わるのかを条文に照らし合わせながら確認し、説明されていました。

親権と監護権の違いから始まり、実際にあった家族間での対立事例なども取り入れられ、分かりやすかったです。

報道では共同親権に賛成か反対かの意見が飛び交っていますが、一番のポイントは共同親権導入が、「子の利益」につながるかどうかということ。

ベースにある問題として、今の日本は諸外国と比較しても、ジェンダーギャップ指数がかなり低いこと。夫婦別姓ですら認められていないこと。また諸外国のように、国に制度をフォローアップする潤沢な予算や人材などのシステムがないことが挙げられます。その中で法案だけが走り出すと、利益を受けるはずの子どもが、紛争に巻き込まれる懸念があります。

また、家庭裁判所もマンパワー不足で、決定までに時間がかかるのが課題。紛争のたびに決まらないからと家庭裁判所へ駆け込む法案だと、当事者にはお金も時間も負担も大きく、さらには裁判所がパンクするのでは?との意見もありました。

早ければ2月半ばに決定。3月には法務省が国会に提出との報道があります。今日のセミナーで、導入は時期尚早で、今出されている問題点を改めて吟味してからでも遅くないのではと感じました。

質疑応答では、既に離婚後の場合はどうなるのか?面会交流の申立が祖父母や兄弟姉妹も可能になると報道があったがどうなのか?相続は?などの意見が出されました。